トップ > 技術・製品案内 > 樹脂について

樹脂について

樹脂の豆知識

どなたにでもわかりやすいように、主に熱硬化性樹脂のQ&Aを載せてみました。

一般的なことのみにしましたが、その他、専門的なことやご質問等ご遠慮なくメールにてお問い合わせください。

 Q1.プラスチックにはどのようなものがあるのですか?


⇒ 熱可塑性プラスチックと熱硬化性プラスチックの主に2つに分けるのが一般的です。私どもは主に後者の熱硬化性プラスチックを得意としております。

 Q2.プラスチックはいつ発明されたのですか?

⇒ 一般には1869年(明治2年)、アメリカのハイアット兄弟がビリヤードの球の象牙の変わりにセルロイドを発明したのが始まりとされています。

 Q3.「ベークライト」という呼び名はどこからきたのでしょうか?

⇒ 上の内容に加えて、二番目に古いものにフェノール樹脂(熱硬化性)があります。発明されたのは1872年(明治5年)ですが、1909年(明治42年)になってドイツのベークランド博士によって工業化されました。彼の名を付けたゼネラルベークライト社のフェノール樹脂の商品名"ベークライト"が、今でも一般的なフェノール樹脂という代わりに使われることがあります。

 Q4.熱硬化性プラスチックには(成形材料として)どのようなものがありますか?

a)フェノール樹脂(略号PF)

ベークライトまたはベークとも呼ばれています。電気的特性がよく、高い温度に耐える特徴をもっています。一般的に温度の度合いにもよりますが、ガラス繊維を入れてより耐磨耗性及び高温にも耐える物性にします。自動車等の灰皿、鍋・ケトル類のハンドルや摘み、モーター内部のコイルボビン等に使われています。

b)ユリア樹脂(略号UF)

きれいな色に着色でき、カラフルな食器等に使われておりますが、主な用途は接着剤です。最近ではトラッキング特性も良いのでパソコン用のテーブルタップ等にも使われています。

c)メラミン樹脂(略号MF)

丈夫で耐水性のある樹脂で、食器やカラフルな灰皿等に使われています。

d)メラミン・フェノール樹脂

メラミン樹脂はユリア樹脂にくらべ優れた性能をもっていますが、インサートをもつ成形品ではクラックを生じやすいという欠点があります。そこで開発されたのがこの樹脂で(フェノール変性メラミン樹脂)、多少着色しますが、機械部品、家庭電化機器部品、厨房用器具に使われています。

e)不飽和ポリエステル樹脂(略号UP)

ガラス短繊維、炭酸カルシウムなどの強化材、充てん材をまぜた粒状のものがBMCというもので、射出成形や圧縮成形に、シート状のものはSMCと呼ばれ圧縮成形に用いられ、共にルームエアコンの室内機など大型の成形品などに使われています。 また、一般に呼ばれるFRP(繊維補強プラスチック)はガラス繊維で補強した不飽和ポリエステル樹脂製品のことで、ヘルメット・パイプ・船・タンクなどがあります。

f)ジアリルフタレート樹脂(略号PDAP)

高温・高多湿でも電気的な性質が優れています。主に、電気絶縁用部品に使われますが、化粧版の表面材に使われるともあります。

g)エポキシ樹脂(略号EP)

この樹脂は常温でも固めることができ、電子部品を守るための封入用にたくさん使われています。また、炭素繊維やガラス繊維を補強材に使って、釣竿やゴルフクラブ、さらには飛行機や宇宙機器にも使われています。

h)その他

ポリウレタン(略号PUR)・けい素樹脂(略号SI)・ポリアミドイミド(略号PAI)・ポリイミド(略号PI) などがあります。

 Q5.熱硬化性樹脂製品はリサイクルできるのですか?

⇒ よくペットボトルが洋服になるのを目にしますが、残念ながら物性上あのように全く形を変えてしまうことは現状では困難です。しかし、最近では細かく粉砕してレンガ等の外壁材の一部に使ったり、塗装をはがすための投射材に使われたりなど、着実に環境保全のためのリサイクルが研究されています。 弊社も、この問題には常に研究を重ねております。また、より多くの方からのリサイクルに関するアイデアを募っておりますのでお気軽にメールをお送りください。

このページの先頭へ